リノベーションとリフォームの違いや選び方について解説
2021.02.22基礎知識
よく見かけることが多い「リノベーション」と「リフォーム」という言葉。しかしこの2つの違いがはっきりせず、曖昧なまま使われることが多いです。
この2つは似ているようですが、それぞれに別の意味をもっています。
本記事では、リノベーションとリフォームの違いについてご紹介していきます。
リノベーションとリフォームの違いは?
実はリノベーションとリフォームには、どちらも国で定められた明確な定義というものがありません。
メディアやリノベーション会社ごとにその解釈が異なり、それぞれに使い分けられているのです。
ただ、どちらも「住宅に手を加える」という意味で使われる場合が多いでしょう。
『一般社団法人 リノベーション協議会』では、2つの違いについて以下のように定義しています。
リフォーム
原状回復のための修繕・営繕・不具合箇所への部分的な対処
リノベーション
機能、価値の再生のための改修。その家での暮らし全体に対処した包括的な改修
こういった定義をもとに、それぞれについて詳しく解説していきましょう。
新品の状態にもどす「リフォーム」
リフォームは、長年使い続けていて廃れたものをできる限り新品の状態に戻す作業を指します。
たとえば、「古いキッチン設備を新しい物に取り換える」「剥がれてボロボロになった壁紙を張り替える」などがあります。
時間の経過に伴って劣化が激しくなった住宅箇所を、新築当初のような状態まで原状回復させることを目的として行われます。
一般的にリフォームは部分的・表面的な箇所の改修工事が多いことも特徴として挙げられます。
工事規模
リフォームの工事規模は比較的小規模で、住宅の一部を修復・更新するものが多い傾向にあります。
たとえば、壁紙や床材の張り替え、水まわり設備の交換、外壁や屋根の補修などが挙げられます。
建物全体の構造や間取りには手を加えず、既存の仕様に近い状態へ戻すことが基本となります。
設備性能
リフォームでは、設備や仕上げ材を現行品に交換することで、老朽化した機能を回復させることが主な目的です。
たとえば、古くなったキッチンやユニットバスを新しい製品に取り替えることで、見た目の改善と基本性能の向上が図れます。
つくり変えて新たな価値を生む「リノベーション」
リノベーションは新品の状態にもどすだけでなく、それにプラスして間取りや内装などを一から考え直すことで新たな付加価値を生み出す作業を指します。
もとの不動産とリフォームをかけ合わせ、住人の生活に適した住宅につくり変えるのです。
たとえば、「中古住宅を現代スタイルにつくり変える」「仕切っていた壁を取ることで広いリビングをつくる」などがあります。
住む人により、「快適な間取りやデザイン」は違うものです。
しかし中古物件などの従来の住宅間取りは、新しく住む人の生活スタイルに適していない部分も多くあります。
このような部分を新しく住む人の暮らしに合ったものに改修し、既存のものに新しい価値を生み出していくのがリノベーションなのです。
工事規模
リノベーションは、間取りや構造の見直しを含む大規模な工事が可能です。
たとえば、壁や天井を取り払い開放的なLDKをつくる、水まわりの位置を変更する、天井高を調整するなど、既存の間取りに縛られない柔軟な設計が可能です。
設備性能
リノベーションでは、単なる設備の入れ替えにとどまらず、住宅の断熱性・気密性・耐震性といった基本性能の向上も図ることができます。
たとえば、複層ガラスの採用による断熱性能の改善、補強材の追加による耐震性能の強化、断熱材の再施工による室温安定などが挙げられます。
リノベーションのメリット
リノベーションという選択肢は、近年多くの人に採用されるようになりました。
こちらでは、リノベーションのメリットをご紹介します。
間取りの自由度が高い
自分の理想とする空間を作ることができる点は、リノベーションを行ううえでも大きなメリットとなるでしょう。
間取りはもちろん内装や設備、フローリング素材や壁紙、ドアノブといった細かな部分まで自分好みのものに変更することができます。
最新の省エネ設備やエコ素材を取り入れることで、長期的に見ても光熱費が削減され、環境にも優しい住まいを実現することが可能となります。
リノベーションには、既存の建物の骨格を活かしながら新たな命を吹き込むという特別な魅力もあります。
これにより既存の建材やデザインの歴史を尊重しつつ、新しい生活に適した機能やデザインを融合させることもできます。
コストパフォーマンスに優れている
中古住宅リノベーションはコスト面において、新築住宅の購入と比べるとかなりのコスト削減につながることが分かっています。
さらに中古住宅は新築に比べると費用が安くなるため、新築では難しい好立地を重視して選ぶこともできるでしょう。
加えて、リノベーションを行うことで住宅の価値を大きく向上させることができます。
リノベーション後は見た目だけでなく機能性や快適性も向上するため、住宅の価値が新たに付加され、将来的に売却を検討する際にも有利に働くことが期待されます。
さらに、リノベーションでは住まいを「自分らしく」作り上げるだけでなく、環境に配慮することもできます。
リノベーションは単なる「古いものを直す」だけでなく、過去と現在をつなぐ新しい価値を創造する点においても非常に魅力的な選択肢であると言えるでしょう。
リノベーションの注意点
リノベーションは多くのメリットを提供しますが、注意点も存在します。
以下にて、リノベーションが持つ注意点について解説します。
リフォームよりも時間と費用がかかることがある
まず、リノベーションは設計や工事が複雑であるため、リフォームよりも多くの時間と費用がかかることが一般的です。
とくに建物の構造に大きな変更を加える場合や、電気・配管などの基礎部分を改修する場合は、思わぬコストが発生する可能性もあります。
入念な事前調査が必要
また、リノベーションを行うには、既存の建物に対する詳細な検査が必要です。
劣化が進んでいる部分や予想外の問題が出てくる場合もあるため、初期の計画段階で十分に検討し、リノベーション会社としっかり打ち合わせをして進めることが大切です。
しっかりと計画して進めれば、リノベーションは新築住宅に負けない魅力的な空間を作ることができるでしょう。
さらに、リノベーションは一人ひとりのニーズに合わせた改修を行うため、専門的なデザインや施工技術が求められます。
これを実現するには、経験豊富な設計士や施工業者との協力が必要不可欠です。
信頼できるリノベーション会社を選ぶことが、リノベーション成功のカギとなります。
リフォームのメリット
リフォームは、住宅の劣化や不具合の修復に焦点を当てたものであり、コストを抑えつつ効率的に改修したい場合には適しています。
たとえば壁の塗り替えや古くなった水まわりの設備の交換、床の張り替えなどの部分的な修復作業を行いたい場合にリフォームが適しています。
またリフォームはリノベーションに比べて工期が短く、工事の規模も小さくなるため、短期間で手軽に行いたい場合に向いています。
リフォームを選ぶ理由として予算が限られている場合や、建物の基本的な構造に大きな問題がない場合が挙げられます。
とくに住んでいる住宅の状態を元通りに保ちつつ、快適に過ごせるようにしたいという目的がある場合には最適です。
リフォームによって古い家でも気になる箇所を一掃し、気持ちよく暮らせる空間に変えることができます。
リフォームの注意点
リフォームは比較的手軽に住まいの機能を回復できる点が魅力ですが、計画を進めるうえで注意すべき点もあります。
こちらでは、リフォームを行う際に意識しておきたいリスクや確認事項を整理します。
根本的な問題の解決にはつながらないことがある
リフォームは主に表層的な補修や設備交換が中心となるため、住宅の構造や性能の根本改善には対応できない場合があります。
たとえば、壁紙を張り替えても断熱性は向上せず、表面的な不具合だけを一時的に覆うことになりかねません。
部分的な改修ではデザインに一体感が出にくい
一部の設備や仕上げ材だけを更新した場合、既存の空間と新しい部分の調和が取れず、統一感を欠くことがあります。
とくに水まわりや内装においては、新旧の色調や質感の差が目立ちやすく、満足度に影響する可能性があります。
範囲の見極めが難しく、工事が連鎖することも
当初は「浴室のみ」や「壁紙のみ」のリフォームを予定していても、周囲の劣化や仕様差が気になり、結果的に範囲が広がるケースがあります。
リフォームは比較的柔軟な反面、工事の連鎖が起こりやすい点に注意が必要です。
リフォームとリノベーションの選び方
どちらを選ぶかは、物件の状態・予算・目指す生活スタイルによって決まります。
予算が少なく、手軽に修繕や改善をしたい場合はリフォームが適しています。
一方、ライフスタイルや将来的な価値を考慮して、空間全体の使い方を見直すことを希望する場合は、リノベーションを選ぶのが理想的と言えるでしょう。
とくに中古住宅を購入した場合、最初にリフォームを行い、その後必要に応じてリノベーションを進めていくのも一つの方法です。
また、選択肢を検討するうえで最も重要なのが、信頼できる施工会社の存在です。
施工実績が豊富な会社であれば、住まいの状況や要望に応じた柔軟な対応が期待できます。
リノベーションの費用と進め方
リノベーションを検討する際には、工事全体にかかる費用とその進め方を事前に把握しておくことが重要です。
こちらでは、費用の目安や計画から完成までの基本的な流れについて解説します。
リノベーションの費用目安
リノベーションの費用は、物件の広さや工事範囲、素材のグレードによって大きく変動します。
フルリノベーションの場合、マンションであれば800万円~1,500万円前後、一戸建てでは1,000万円~2,000万円程度が一般的な目安です。
また、水まわりの移設や構造補強、断熱改修を含む場合は、追加費用が発生する可能性があります。
スクールバスでは、費用シミュレーションを通じて、ご自身の要望に応じた概算予算を確認できます。
リノベーション費用シミュレーションはこちら
リノベーションの進め方
リノベーションは、以下のようなステップで進行します。
1.相談・ヒアリング
2.現地調査・プラン提案
3.デザイン・設計の確定
4.工事請負契約の締結
5.着工・施工
6.完成・引き渡し
スクールバスでは、物件探しから設計・施工・アフターサポートまでを一括で提供するワンストップ体制を採用しています。
スクールバスのサービス内容はこちら
スクールバスのリノベーション施工実績
当社ではさまざまなリノベーション案件に携わってきました。
立地や建物の状態など、さまざまな異なる条件のもとお客様のニーズを満たせるリノベーションを実施しております。
以下にて、当社のリノベーション事例をご紹介します。
グレージュでしっとりと。モノトーンの家具が馴染むホテルライクな大人空間
神戸市東灘区の築24年マンションを購入し、ホテルライクな住まいへリノベーションした事例です。
木材を使わず、グレージュやモルタル・タイルで大人のモダン空間を実現。
LDK拡張や収納計画も工夫し、素材と色のバランスにこだわった上質な空間へ生まれ変わりました。
施工面積 | 69㎡ |
築年数 | 23年 |
工期 | 2.5ヶ月 |
リノベーション価格 | 1,360万円 |
家族構成 | ご夫婦・お子さま1人 |
エリア | 兵庫県神戸市 |
参考ページ::当社事例ページ「グレージュでしっとりと。モノトーンの家具が馴染むホテルライクな大人空間」
おわりに
本記事では、リノベーションとリフォームの違いについてご紹介しました。
現在、中古住宅にお住まいの方で「住宅のさまざまな箇所が古くなってきた…」ということがあれば、「リノベーション」を行うことをおすすめします。
時代が経つにつれて、住宅内の生活スタイルは変わっていきます。
中古住宅はその建物が新築だった頃の暮らしに適した間取り・内装となっています。
住宅ごと一新してしまうのではなく、リノベーションによって現在の生活スタイルや住人に適した住宅づくりを行い、既存の住宅に新しい価値を生み出してみてはいかがでしょうか?
予算や目的で選択肢が分かれますが、信頼できる施工会社の選定が重要です。
リノベーションを通じて、より快適で機能的な空間に生まれ変わらせることができ、長く愛される住宅にすることができるでしょう。


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