リノベーションの壁撤去費用と注意点をご紹介します!
2022.04.24リノベーション「壁を撤去するときの費用はいくらだろう」
「壁を撤去したいけれど、本当に撤去できる壁か分からない」
大規模なリノベーションをしようとお考えの方は、壁を撤去する場合もあるでしょう。
その際の費用とは、実際どのくらいなのでしょうか。
そこで今回は、リノベーションの壁撤去費用と実例についてご紹介します。
また、リノベーションで撤去できない壁と撤去できる壁や壁をリフォームする際の注意点についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
リノベーションでの壁撤去費用の相場
壁の撤去リノベーションの費用相場をご紹介します。
壁の撤去費用相場は、電気工事が不要な場合は5~6万円、電気工事が必要な場合は11〜13万円ほどで対応できます。
コンセントが埋め込まれている壁の場合は、電気配線を変更するために電気工事が必要となるため、費用が高くなります。
壁撤去の作業費用にプラスして、補修作業やクリーニングが必要になる場合は追加で費用がかかります。
引き戸の設置が必要な場合
壁撤去後も空間を柔軟に使用するため引き戸を設置したいという場合は、引き戸の料金のみで10万円以上かかります。
そのため、引き戸の設置+電気工事なしの壁撤去は15〜16万円、引き戸の設置+電気工事ありの壁撤去は21〜23万円が目安となります。
壁撤去した実例と実際の費用紹介
ここで、壁撤去を行ってリノベーションをした実例を3つご紹介します。
壁の撤去は、プラスアルファで床やクロスの張替えなども行うことが多いです。
それらの合計費用も合せて、皆さんがしたい壁の撤去リノベーションがどれくらいの費用になるか、おおよその費用感をつかむのにお役立てください。
引き戸付きの間仕切り壁を撤去した事例
リビングと洋室の間の引き戸付きの間仕切り壁を撤去し、明るく開放感のあるリビングにした例です。
壁の撤去と一緒に、洋室のカーペットからフローリングへの張替えとクロスの張替えも合わせて行い、合計費用は約30万円です。
壁を撤去後、折れ戸を設置した事例
先ほどと同様、リビングと和室の間の壁を撤去して、リビングに和室からの光が入るようにした例です。
これに合わせて強度を保持するために、間仕切り壁を撤去後、梁を入れて耐震補強も行い、合計費用は40万円となりました。
間仕切り壁を撤去し、引き戸にした事例
お子さんが帰省したときは個別で使えて、普段は開けて広く使えるように、間仕切り壁を撤去し、引き戸にするリフォームです。
壁の撤去に合せて、フローリングやクロスも統一し、合計費用は48万円となりました。
リノベーションで撤去できない壁とは?
リノベーションで壁を撤去して、間取りを変更しようと思われる方も多いです。
しかし、この壁を撤去しても大丈夫か、と判断に迷われるときもありますよね。
実は、耐震性を保つために、撤去できない壁があるのです。
そこでここでは、リノベーションできない壁についてご紹介します。
筋交い壁
筋交いとは、在来工法の住宅において柱と柱の間に斜めに入れる部材のことを指します。
水平荷重に抵抗する役割があり、構造体の耐震性を強化するという効果があります。
建築基準法により、一定の割合で筋交いを入れることが決められています。
そのため、筋交い壁を撤去することは、耐震性に響く可能性があるためできません。
筋交いの壁かどうかは、図面で確認できますので確認してみましょう。
耐力壁
2×4で建設された家には、パネルの1枚1枚が耐力壁として重要な役割を果たしています。
この壁があることで、外力が6面に吸収・分散され、変形やねじれを防げます。
そのため、この耐力壁を撤去してしまうと、こちらも耐震性に響く可能性があるためできません。
リノベーションで撤去できる壁とは?
結論から申しますと、撤去できるのは、「内装壁」です。内装壁であれば、住宅の構造や耐震性に大きく影響しません。
では、内装壁について見ていきましょう。
たれ壁や腰壁
たれ壁とは、天井から床方面に垂れ下がっている壁のことを指します。
住宅構造や耐震性への影響はありません。
長さとしては、40〜50センチメートルが主流です。
腰壁とは、床から腰程度の高さに張る壁のことを指します。
たれ壁同様、住宅構造や耐震性への影響はありません。
間仕切り壁
鉄筋コンクリート造りの家であれば、コンクリート壁以外の間仕切り壁が撤去可能な壁となります。
ただし、内部に電線やパイプが通っている場合は、リノベーション工事は困難になります。
そのため、図面を見て確認してみましょう。
撤去できる壁の判断基準
ここまで、撤去できる「内装壁」についてご紹介しました。
しかし、撤去できる壁かどうかを判断するのは少し難しいですよね。
そこで、ここからは、撤去できる壁かどうかを見分ける方法についてご紹介します。
壁を叩いてみること
壁を叩いてみて、ゴツゴツと音が鳴った場合、内部にコンクリートや鉄骨部分、筋交いがある可能性があります。
コンコンという音がしたら、内部は空洞の可能性が高いでしょう。
専門家に調査してもらうこと
壁を叩くという方法は、簡易的な確認方法になり、分からないこともたくさんありますよね。
そこで、専門家に調査してもらうことが確実な方法になるでしょう。
撤去可能かどうかを教えてもらえるでしょう。
その際は、図面を手元に用意しておくことをおすすめします。
以上の確認方法で、撤去できる壁かどうかを判断してみてください。
壁をリノベーションする際の注意点を紹介
せっかくお金をかけてリノベーションしたけど、結局思ったような完成形にならなかったという事態は避けたいですよね。
ここからは、そのような失敗を避けるために、壁のリノベーション時に注意したいことをご紹介します。
撤去できない壁があること
どうしても撤去できない壁があり、場合によってはリノベーションができないケースがあります。
例えば、木造戸建て住宅の耐力壁といわれる構造壁は、もし撤去してしまうと家の構造のバランスが大きく崩れてしまうので、撤去が難しいです。
どの壁が撤去できないのかは、新築時の図面があれば確認できるため、専門家に調査してもらいましょう。
どうしても構造壁を撤去したいという場合は、建築士へ相談してみて下さい。
しかし、その際はプラスで設計費用がかさむだけでなく、家全体の構造耐力を保つため、他の壁をリフォームしたり、筋交いを設置したりする必要が出てくるかもしれません。
マンションリノベーションの制限事項
マンションでリノベーションをご検討されている方は、注意が必要です。
マンションは、複数の家庭が一つの建物で暮らしているため、建物の建築制限や管理に関することが管理規約で決められています。
リノベーションに関するマンションの管理規約は以下のようなものがあります。
・隣家(隣室)への音対策のために必要な壁構造や共用部の壁リフォームは不可
・階下への防音配慮のため、一定性能を有する床構造とすること
・間取り変更の場合は、消防設備(児童火災報知設備・スプリンクラー設備)の変更がないか確認をすること
・内壁の仕上げ材は不燃材料や防炎商品を使用すること
ただし、マンションによって多少規約は異なるので、リフォーム前に必ず確認しておきましょう。
使い勝手の変化に注意すること
壁のリノベーションをすることで、家の使い勝手が変わってしまうことがあります。
例えば、コンセントの位置が変わって、家電製品が使いづらくなったり、ドアの開き方で廊下が通りづらくなったりといったケースが考えられるでしょう。
そのため、リノベーションプランの検討時に、コンセントの場所や部屋の明るさなどは、事前にしっかりと確認しておくのが良さそうです。
壁内に配管・配線はないかの確認が必要
壁内に配管・配線がある場合は、壁を撤去する際に、配線や配管を変更する工事も別途必要となってきます。
そのため、撤去したい壁に配管や配線がないかの確認は事前に必ず行いましょう。
また、配管や配線がある壁を撤去する場合は、通常と比べて費用がかかり、工事期間も長くなります。
配管を移動できないと壁の撤去はできないので、これらをしっかりと考慮しましょう。
おわりに
今回は、大規模なリノベーションをしようとお考えの方に向けて、リノベーションの壁撤去費用と実例についてご紹介しました。
また、壁をリフォームする際の注意点についてもご紹介しました。
その他ご質問や相談等ありましたら当社までお気軽にお問い合わせください。
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