コンクリート打ちっぱなしにリノベーションするメリット・デメリット
2020.12.04インテリア・こだわり
住宅のリノベーションを行う際、デザイン性の高さや素材のシンプルさから「コンクリート打ちっぱなしの壁にリノベーションしたい」と検討中の方もいるでしょう。
コンクリートの壁にはメリットが多いですが、もちろんデメリットもあります。
本記事ではコンクリート打ちっぱなしにリノベーションをするメリットとデメリットをご紹介します。
コンクリート打ちっぱなしにするメリット
コンクリート打ちっぱなしにリノベーションすることでどのようなメリットが得られるのでしょうか?
広々とした部屋になる
コンクリート打ちっぱなし住宅は、柱で住宅を支える構造の木造建築とは違い、コンクリートの壁面で住宅を支える構造になっています。
柱を一定間隔で建てていく必要がないため、広々とした部屋にリノベーションすることができます。
住宅の間仕切りをできる限り減らしたいという場合には、最適な工法だと言えます。
デザイン性が高くおしゃれ
無機質さを感じさせるコンクリート打ちっぱなしは、デザイン性が高くおしゃれな空間になりやすいです。
コンクリートのシンプルさが、モダンでスタイリッシュなイメージを与えてくれます。
都会的な空間デザインにしたいという場合、ぴったりの素材なのではないでしょうか。
耐火性に優れている
不燃焼物質であるコンクリートは、1000度近くある高温の炎を1~2時間程度当てても燃えません。
そのためコンクリート打ちっぱなし住宅は、近隣住宅へ飛び火が起きる可能性も低く、住宅間が密になりやすい都心部に建てても比較的防災面の心配が少ないのです。
耐火性に優れていることから火災保険料も安くなります。
耐火性が低いとされる木造住宅の壁と比べてみると、約3分の1の料金となることがメリットとなります。
防音性に優れている
住宅の多くで使用されている木材や鉄筋コンクリートに比べて、コンクリート打ちっぱなしの壁は比重が高いことから、防音性にも優れています。
音楽鑑賞や映画鑑賞が趣味だという方にとっては、大きなメリットになるのではないでしょうか。
また隣の部屋の音も遮断されるため、静かな空間を維持することが可能なのです。
コンクリート打ちっぱなしにするデメリット
コンクリート打ちっぱなしにリノベーションすることで生まれるデメリットもあります。
定期的にメンテナンスを行う必要がある
コンクリート打ちっぱなしの壁は穴が開いたり、ひびが入ったりしてしまう場合があります。
そのため、コーティング剤を使った定期的なメンテナンスが必要なのです。
目を凝らして見ないと気がつかないほどの小さな穴やひび割れであれば問題ありません。
しかしコンクリートが割れている・大きなひびがあるという場合は、早急にメンテナンスを行うようにしましょう。
マンションである場合は、建物管理を行う会社への連絡後、専門の業者にメンテナンスを依頼する必要があります。
結露が発生しやすい
気密性の高いコンクリートは、室内と室外での気温差が生じるため結露が発生しやすいという特徴があります。
吸湿性が無い素材であるコンクリートは、その表面上にカビが生えてしまうケースもあります。
湿気の吸収機能はないに等しいため、窓を頻繁に開けて換気を行う・日頃から風通しを意識する必要があります。
部屋の印象が少し暗くなってしまうことも…
灰色で無機質な素材のコンクリート打ちっぱなしは、部屋によっては薄暗い印象になってしまうこともあります。
室内が暗い印象になってしまうことを避けるには、家具の色味を明るくしたり、照明を華やかさのあるものに変えたり、カーペットを敷いてみたりと工夫が必要です。
コンクリート打ちっぱなしの壁は、「明るい・温かい雰囲気の部屋にしたい」という場合には避ける方が良いかもしれません。
壁に穴を開けることができない
「部屋の壁にDIYやリノベーションで穴を開けたい」という場合でも、コンクリート打ちっぱなしの壁には開けることができません。
コンクリート打ちっぱなしのリノベーションを行う際には、壁に穴を開けることはできない・開けないということを事前に理解した上でリノベーションするようにしてください。
コンクリート打ちっぱなしのマンションで暮らす際の注意点
コンクリート打ちっぱなしのマンションで暮らす際には、「断熱施工について確認しておく」必要があります。
住宅の外壁・内壁どちらもコンクリート打ちっぱなしの壁にしていると、結露・カビが発生してしまったり、外気の影響を受けやすかったりというトラブルが多発してしまうことがあります。
コンクリート打ちっぱなしの壁はお洒落で洗練されたイメージがあるため、「かっこいい」という理由から外壁・内壁どちらもコンクリート打ちっぱなしにリノベーションしてしまうという方もいます。
しかしコンクリート打ちっぱなしは、「夏場は暑く、冬場は寒い」「結露が発生しやすくカビもできてしまいやすい」という注意点があります。
断熱施工を行うことが困難であるため、光熱費も高くなってしまう傾向が。
そのためコンクリート打ちっぱなしの壁にリノベーションしたいという場合、断熱施工に関して事前に確認しておくことが大切です。
外壁・内壁どちらもコンクリート打ちっぱなしで断熱施工が行われていない場合には、暑さや寒さ、結露の問題で「暮らしにくい…」と感じてしまう可能性があるということを覚えておきましょう。
コンクリート打ちっぱなしの外壁のメンテナンス方法
外壁洗浄
外壁の汚れ・シミ・カビといったものが目立ってしまっている場合には、外壁洗浄を実施しましょう。
高圧洗浄機を用いて外壁に向けて高水圧の水を吹きかけていき、外壁に付着したさまざまな汚れを落としていきます。
カビが根を張ってこびりついている場合、専用の薬品を用いて取り除いていきましょう。
外壁洗浄の頻度は、5年に1度実施するのがおすすめです。
外壁塗装
外壁にシミ・カビといったものが発生してしまっている場合、外壁に塗装されていた防カビ・防サビ塗料や撥水剤などが時間の経過とともに剥がれ落ちてしまっている可能性が高いです。
その場合、外壁洗浄を行った後に撥水剤や防カビ・防サビ塗料、耐久性を保つ外壁表面の仕上げ剤などを塗り直していきましょう。
一般的に撥水剤の耐久年数は2~7年ほど、外壁表面の仕上げ剤の耐久年数は5~15年ほどが目安と考えておき、タイミングに合わせて塗り直しを行うようにしてください。
ひび割れ部分の補修
外壁に目立つひび割れが生じていたら、専用のセメントやモルタルを用いてひび部分を埋めて補修していきましょう。
目立つひびを放置したままにしていると、水が入り込みカビが生じてしまったり、コンクリートが剥がれ落ちてしまったりする危険性もあるのです。
ひびが生じていないか、日頃からこまめにチェックしておくことが大切です。
おわりに
本記事ではコンクリート打ちっぱなしへとリノベーションをするメリットとデメリットをご紹介しました。
コンクリート打ちっぱなしの壁は無機質でシンプルなことから、都会的でモダンな雰囲気の部屋にしたいという方にはおすすめの素材です。
しかし、同時に「定期的にメンテナンスが必要」「結露が発生しやすい」といったデメリットもあるのです。
今回のメリット・デメリットを踏まえ、理想とする家のスタイルと照らし合わせたうえで、コンクリート打ちっぱなしにするかどうかもう一度検討してみると良いかもしれません。
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