リノベーションに向いている中古マンションとはどのようなものなのでしょうか。
リノベーションをする際の中古マンションを選ぶことに悩んでいる方は多いと思います。
本記事では、具体的にリノベーションに向いているマンションの選び方や内見時に押さえておくべきポイントについてご紹介していきます。

 

【中古マンションのリノベーション】変更できる・できないことがある

そもそも中古マンションには変更できること・変更できないことがあるというのをご存知でしょうか?

管理規約に記載されている「○○不可」を確認しておく

中古マンションならではの、管理規約による制限というものがあります。
住民が快適に暮らすためのルールとして「フローリング不可」「ペット不可」などの項目が記載されていることがあります。

「フローリング不可」という項目が記載されている場合、リノベーションすることで周辺の住民に迷惑がかかる可能性があるため、リノベーションで床をフローリングに変更することはできないのです。

共用部分は変更不可

マンションは自分だけの空間とされている「専有部分」、そしてマンション居住者が共有して使用する「共用部分」に分けられています。

このうち共用部分に関しては、リノベーションによって変更することが禁止されています。

共用部分の代表箇所としてはエントランス・廊下・階段・エレベーターなどが挙げられますが、窓やベランダ、玄関ドアの外側なども共用部分にあたるため、このような部分はリノベーションすることはできません。

 

リノベーションに向いているマンションの選び方

マンションはその特性上できないことが複数存在します。
そんな特性を踏まえて、ここではリノベーションに向いているマンションの選び方について詳しく解説いたします。

 

ラーメン構造になっているマンションを選ぼう

実はマンションは壁式構造になっているかラーメン構造になっているかによって大きな差があります。
壁式構造の場合は壁によって建物を支えるような作り方になっているので、耐力壁と呼ばれる部分は取り壊しができません。
すなわち、大幅なリノベーションをしたい場合でも壊せない壁があるので、自由自在な間取り案を適用できない可能性があるということです。

一方、ラーメン構造は基本的に壁がなくても成り立つような構造になっているので、部屋と部屋の間の壁を壊して大きなリビングルームを作ったり、部屋の配置を自由に変えられたりします。
一般的に、6階建て以上のマンションの場合はラーメン構造が採用されているのですが、5階建て以下のマンションの場合は壁式構造で建てられるケースが多いです。
もし気に入ったマンションが壁式構造のマンションの場合は、どのくらいリノベーションで変化させられるのかをリノベーション会社に確認してみてくださいね。

私たちスクールバス空間設計では中古物件探しからリノベーションまでワンストップでサポートさせていただきますので、お気軽にご相談くださいね。

 

管理規約にどのような記載があるかを十分に確認しよう

マンションでは管理規約が定められており、リノベーションをする際の規則も決められていることが多いです。
独自のルールを取り入れているマンションもよくあるので、どのような記載があるのかをきちんと把握してから購入するようにしましょう。
管理規約の内容によっては、リノベーションの範囲が狭められてしまうこともあります。
また、リノベーションを行う際に、どのような施工を行うのかをあらかじめきちんと申請して許可を得ておく必要がある点にも注意しましょう。

 

維持管理が適切に行われているマンションにしよう

マンションの場合は、自分が所有している部分以外は基本的に関与できません。
そのため、共用部があまりきれいではなかったり、外壁の劣化が激しかったりする場合でもご自身での対処はできません。
維持管理を適切に行ってくれないマンションの場合、我慢して住み続けることになってしまいます。
内見時に外壁の劣化具合やバルコニーに傷がないかどうか、エントランスと階段の清掃具合などを確認しておくと良いでしょう。

 

耐震性能

マンションは旧耐震性・新耐震基準のどちらかに従って建築されています。
旧耐震基準で建てられたマンションは震度5ほどの揺れまでしか耐えることができないとされていますが、新耐震基準で建てられたマンションは震度7ほどの揺れまで耐えられるように建てられているのです。
建築基準法が改正された1981年6月以降に建てられたマンションは新耐震基準が適用されており、それより前の建物は旧耐震基準が適用されているのです。
耐震性について不安がある場合、新耐震基準で建てられたマンションを選ぶのが良いでしょう。

 

過去のリノベーション有無

中古マンションには過去にリノベーションが施された上で販売されている、「リノベーション物件」というものがあります。
リノベーションが行われた中古マンションの場合、販売価格に工事費用が上乗せされているのです。
マンション購入後にリノベーションを行うのであれば、リノベーション・リフォームが実施されている物件を選ぶ方がコストを抑えることができます。

 

中古マンションをリノベーションする際の注意点

中古マンションをリノベーションする際の注意点をご紹介します。

 

余裕をもったスケジュールでリノベーションする

工事内容によって異なりますが、リノベーションを行うにあたっては一般的に数ヶ月~半年程度の期間がかかります。
加えて資材搬入が遅れたり、工事が開始してから追加で見つかった修繕部分があると追加で時間がかかったりと、工事スケジュールが大幅に遅れてしまう可能性もゼロではありません。

中古マンションのリノベーション時には、このような事態に陥ることも想定した上でスケジュールに余裕をもつことが大切です。

 

資金計画を慎重に立てる

中古マンションを購入する際は、自己資金の準備額・ローンの借入額に関して慎重にならなければなりません。
中古マンションをリノベーションする際のローンには、「リノベーション一体型住宅ローン」と「住宅ローン+リノベーションローン」の2種類があります。
リノベーション一体型住宅ローンを利用すると、リノベーション費用も含まれた低金利での借入を行うことができます。
しかしリノベーション一体型住宅ローンを取り扱う金融機関は限られているので、マンション購入費用・リノベーション費用でローンを分けて組む必要があるでしょう。

 

新築よりも築年数がある程度経っている中古住宅の方がおすすめ!

新築住宅は基本的に年数が経てば経つほど価格が落ちていきます。
しかし、築年数が20年以上になってくると、資産価値はあまり落ちないようになってきます。
そのため、中古でマンションを購入してリノベーションをするのであれば、資産価値があまり落ちない築20年以上の物件にすることをおすすめいたします。
立地の面でも、人気のあるエリアの場合は手頃な価格の新築マンションはなかなか見つかりません。
一方で、築年数が経っている中古マンションの場合は探しやすくなるので、リノベーションをすることを前提にすれば探しやすくなります。

 

内見時に押さえておくべき3つのポイントについて詳しくご紹介!

内見時には、以下の3つをきちんと確認しておくことをおすすめいたします。
・共用部はどのように使われているか
・建物の外観はどのくらい手入れされているか
・外からどのくらいの騒音が入ってくるか
共用部の使われ方次第で、そのマンションにはどのような方が住んでいるか、手入れはどのくらい行われているかが分かります。
特に見るべきポイントは、自転車置き場やゴミ捨て場などです。

また、建物の外観の手入れ具合も重要なポイントだと言えるでしょう。
きちんと綺麗で見栄えのいい外観を維持できているのかを確認し、修繕する際の予算をどのように管理しているのかを聞いてみることをおすすめいたします。
他にも、検討予定のマンションの部屋に入ってからは、窓を開けてどのくらい騒音が入ってくるかをチェックすることも欠かせません。
線路が近くにある場合は、どのくらい音が届くのか、周囲に住んでいる人の声はどのくらい響きそうなのかを確認しておきましょう。

 

おわりに

本記事では、具体的にリノベーションに向いているマンションの選び方や内見時に押さえておくべきポイントについてご紹介しました。

この記事でご紹介しましたように、新築よりも築年数がある程度経っているマンションの方がリノベーションにおすすめです。
そのため、築年数を基準にマンションを探してみるのも良いかもしれません。
ぜひ自分にあった中古マンションを見つけて素敵なリノベーションを行ってみてくださいね。

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タグ : リノベーション 選び方 中古マンション
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